一印かまぼこ屋

寛永三年創業、糸魚川最後のかまぼこ屋

新潟県糸魚川市にある「一印かまぼこ屋」は、寛永三年(1626年)創業の老舗練り物店。かつてスケトウダラの豊かな漁場として知られた糸魚川では、豆腐や塩を使ったかまぼこづくりが盛んでしたが、今ではこの一印かまぼこ屋が地域に残る唯一のかまぼこ屋となりました。魚の街・糸魚川の味と歴史を今に伝える存在として、地元の人々に長く愛され続けています。

石臼で練り上げる、魚の旨みを活かした伝統の味

 

一印かまぼこ屋のかまぼこは、石臼で丁寧に練り上げ、手作業で仕上げる昔ながらの製法でつくられています。そのままでも焼いてもおいしく、魚本来の旨みがじんわりと広がる、やさしくて深い味わいが魅力です。原料には、地元糸魚川の名産「めぎす(ニギス)」をはじめ、全国から選び抜かれた鮮魚を使用。めぎすは、日常からお祝いの席にも欠かせない糸魚川の味として親しまれています。近年では漁獲量の減少が懸念される中、その希少な味を今も丁寧に守り続けています。

伝統に新しさをプラス。「かまぼこメンチ」の誕生

「もっと気軽に、もっと楽しくかまぼこを食べてもらいたい」という想いから生まれたのが、一印かまぼこ屋オリジナルの『かまぼこメンチ』です。地元イベントへのキッチンカー出店や学校給食での提供など、地域とつながる活動を大切にしながら、子どもから大人まで幅広く親しまれる存在になりました。店舗では揚げたてのかまぼこメンチを楽しむこともでき、サクッと軽い衣と、ふわっと広がる魚の旨みが絶妙。がちょたまスタッフも、ひと口食べてすっかりファンになってしまいました。ももいろクローバーZの高城れにさんや、東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦さんなど、著名人にもファンが多く、NHK「鶴瓶の家族に乾杯」でも紹介されるなど、今注目の糸魚川グルメです。